27 Mar. 2019

「翼を運ぶ翼」

写真中央の「ドリーム リフター」と書いてある、見慣れない白い飛行機は
中部国際空港(セントレア)にしか飛来しません。

成田、羽田、福岡空港などには来ることはありません。必要ないからです。
この飛行機はボーイング社が世界各地から部品を集めてアメリカ・ワシントン州の
工場で組み立てるための運搬用飛行機で世界に4機しかないそうです。

ジャンボジェットの改良型で「ボーイング747LCF」といいます。エンジン4発。
ヨーロッパのエアバス社も「ベルーガ」という愛称の飛行機を持っていてヨーロッパ
各地から部品を集めて組み立てています。こちらはエンジン2発。
「ドリーム リフター」は名古屋市の三菱重工業大江工場などからボーイング787の主翼などの部品を
工場から専用船で飛行場に運び、飛行機に積み込んでアメリカへ向けて飛び立ちます。

昔、零戦を作っていた工場が、いまはボーイングの翼を作っています。
愛知県はトヨタのイメージが強いのですが三菱重工業の本拠地でもあります。
飛行機、ロケット、宇宙産業の中心地でもあります。
三菱重工業の開発中の旅客機「三菱MRJ)(三菱リージョナルジェット)」や航空自衛隊の
次期戦闘機「ATD-X(心神)の開発・飛行も愛知県小牧空港で行われています。
僕は「ATD-X(心神)は見た事はありませんが「三菱MRJを小牧空港で目撃したときは
なんとなく感動しました。

ATD-X(心神)」の開発は終わりましたが、初飛行のときは、あの国やあの国の関係者が
双眼鏡とカメラを持って押し掛けたそうです。

「ミツビシ」も決して順調ではありません。戦艦「武蔵」を建造した伝統の長崎造船所は
「ダイヤモンド・プリンセス」「アイーダ・プリマ」の火災事故により巨額の赤字を出し、
豪華客船事業から手を引いて、この空前のクルーズブームの中で利益の少ないタンカーなどの
造船で細々と食いつないでいます。

じゃパネッット・タカタが長崎市に自前のサッカー場を建設すると発表しましたが需要の無くなり
廃止される三菱造船所の部品工場跡に建設されるものです。
三菱自動車は燃費偽装で経営不振に陥ったとき三菱グループは手を差し伸べる余裕がなくてルノーの
傘下になりました。
これからヨーロッパや中国で必須となる電気自動車の分野ではトヨタより三菱や日産自動車が優れています。
ルノーがこの三菱自動車や日産自動車を手放さないのは、ルノーには電気自動車の技術がなくて、
今後、排気ガス規制の厳しくなる一方のヨーロッパや中国で電気自動車の分野でベンツやフォルクスワーゲン
に太刀打ちできないからです。

「ミツビシ」は造船や自動車でしくじりました。
航空機産業でも四苦八苦しているようなのでこれらの二の舞にならないようにと、願っています。

写真① 駐機場の飛行機

写真② 滑走路の飛行機