10 June 2014

五島訪問(1) 福江到着


思い立って5月の連休に五島列島へ行って来ました。
飛行機もホテルもかなり埋まっていましたが
何とか5月3日の夕方、福岡空港の第1ターミナルにやって来ました。



ボンバルデイア機で長崎県五島市の福江空港に出発です。



ところで五島列島の位置はここ。
福江島は南端の一番大きな島です。




一路南西へ向かっています。




眼下に西海国立公園の島々を眺めるうち・・・



早くも福江島の黒い溶岩海岸が見えて来ます。ここは火山島なのですね。




福江空港の滑走路は、左手の鬼岳の西側山麓にあります。
右手に見える2つの山も火山(箕岳臼岳)です。



参考画像 http://homepage3.nifty.com/kunihiko/earth/volcano/fukue/fukue01/fukue01.htm


福江空港の周囲は緑の野山でした!







空港から車で10分足らずで五島の中心地福江に着きました。
宿泊した福江港近くのホテルの前に
五島藩の「石田城」の石垣と堀が残っていました。




こちらは五島氏「心字池庭園」です。時間が遅くて入れませんでした。



現在本丸跡には1900年に県立五島高校の校舎が建ち、
生徒は毎日この門を通り城内に入ります。
素晴らしい環境ですね。



堀端に建てられた「歴代五島藩主」の名前が並ぶ碑です。



壇ノ浦の合戦後、五島列島の北の宇久島を根拠地とする宇久氏
次第に勢力を強めて南下し、1413年に小値賀島を除く五島列島を統一しました。



そして16世紀終わりには姓を宇久氏から五島氏に改め、
関ヶ原合戦後の1603年に徳川家康に拝謁して、1万5千石の所領を認められました。

17世紀に入ると五島の中央集権体制を強化するため
日本各地に散在していた豪族や藩士が福江に集められて
多くの武家屋敷通りが造られ、現在も1部が残っています。

石垣の塀の上に高く積み重ねられた丸石は「こぼれ石」とよばれ、
外部の侵入を石が落ちる音で知らせたり、いざという時には武器としても使用されたそうです。

                                     参考画像

思いがけず江戸時代の名残りの武家屋敷通りを見る事が出来ました。



五島訪問(2)久賀島 奈留島 若松島 

翌朝向かったのは福江港桟橋です。
行ってみると予約しておいた赤い船体の海上タクシーが待っていました。

海上タクシーの船長さんによると
船は約10トンでエンジンは3つ!も付いており
要するに小さいけど速いのだとか。
長崎県内ならどこの港へも旅客を運ぶ免許を持っていますよと胸を張ってくれました。



今回の旅行は五島のカトリック教会群を見るのが楽しみでしたが
特に下記の地図上の9〜11の4つの教会は、
世界遺産の暫定リストに登録されている重要なものですが
どれも辺鄙な島にあり
便数の少ない定期船を利用していては時間がかかり
とても廻りきれません。



そこで意を決して、あまり好きではないのですが
揺れる事も想定される船を頼んで島から島へ・・・という事になりました。
幸いこの日は晴れて波も穏やか、元気に出発です。
航行は福江島を出て隣接した久賀島と奈留島を経由して若松島までの予定です。




最初に向かうのは久賀島の五輪港です。
定期船が発着する田ノ浦港よりも教会に近いとのことです。
島は岩肌に囲まれていて、所々で磯釣りをする人もいました。
波が穏やかなので船足も快調です。





旧五輪教会堂(国の重要文化財 ユネスコ世界遺産算定リスト掲載)
1881(明治14)年

五輪港に着くと、正面の木立の中に旧五輪教会堂が建っていました。
遠くからは和瓦の地味な日本家屋のように見えますが
確かに屋根には十字架を頂き、窓も教会風です。
上陸して見せて頂くことに。




日本でキリスト教が解禁されたのは明治6年で、
初期の小さな教会はこのように民家のような木造だったそうです。
多くは立て替えられましたが、
明治14年築のこの教会は生き長らえ、現存する最古の木造教会との事です。
現在は使用されず、こうして重要文化財として保存されています。



内部はこのように経年状態ですが
天井や祭壇も西洋の教会の定法通りに造られていました。
質素で厳かな雰囲気が何ともいえません。
この島の棟梁平山亀太郎によって造られたそうです。



簡素な木を生かした天井と祭壇です。
棟梁の腕が生かされています。



窓には外観にもマッチしたデザインが施されていました。




教会側から五輪港を見るとこんな風です。
緑に囲まれ、小船が出入りするこじんまりとした平和な港でした。



船着き場の透き通った海水が印象的でした。




*****

次はお隣の奈留島です。
久賀島と奈留島には福江からの定期船がありますが
久賀島と奈留島の間には定期船は運航されていません。
8分で着く距離でしたので皆さん移動はマイボートなのでしょうか。





江上教会堂 (国の重要文化財 ユネスコ世界遺産暫定リスト掲載 鉄川与助設計施工)
1918(大正7)年建立

上陸してしばらく歩くと森の中に建物が見えて来ます。



絵本のような森の中の教会堂です。



外は可愛らしく中は重厚に・・・。
中通島の棟梁の鉄川与助の設計施工とのことです。



小振りな教会なのですが、
天井の曲線と柱の装飾が見事な空間を造り上げていました。








本当に立ち去りがたく、何度も振り返りながら帰りました。




*****


再び乗船して隣の若松島の断崖が近着いて来ると
奥まった岩場に白い十字架とキリスト像が立っていました。

ここは明治初めに迫害されたキリシタン達が隠れていた「キリシタン洞窟」跡です。
こうして船でしか行けない場所を選んだのでしょう。




船が岩場の反対側に回り込むと、波に浸食されて空いた穴が現れました。



この空洞はイエスを抱いたマリアの形に見えるということで信者達に崇められたそうです。
しかしここに隠れていた信者達は煮炊きの煙が役人に見つかり、捕まったと言われています。




ここから先は中通島との間の若松瀬戸という海峡に入ります。
船はスピードを上げ、みるみるうちに海峡に架かる若松大橋をくぐります。




1993年開通の全長522mのトラス橋とのことです。




若松港に入ります。港に鯉のぼりがたくさん揚がっています。




来る前は近海でのフェリー沈没事故もあって、随分心配しましたが
お天気もよく本当に楽しいクルーズでした。ありがとう、船長さん!




*****


上陸後は観光タクシーで若松島の龍観山展望台へ向かいました。




山と海と若松大橋が絶景でした。




入江では魚の養殖も行われていました。




少し上の展望台からの眺めもどうぞ。




はるばる来た証拠です。




5月の連休でこのように空いていました。






橋のたもとの青い入江です。




若松大橋を中通島側から展望出来る山の上に案内してもらいました。
こちらも山と入江が折り重なって見せてくれる素晴らしい景観です。



若松島と中通島の2つは「南松浦郡 新上五島町」に、
福江島、久賀島、奈留島は「五島市」に属していますが
この5つの島が「五島」の由来となっているそうです。

これより中通島を訪ねて参りましょう。

—続く—