12 Feb. 2014

「白川郷」

by Haru

思いがけず立ち寄った白川郷。

白い山々の懐に抱かれ雪に覆われた田園と合掌造りの
風景がとても美しかった。

折りしも全国的に大寒波。
この最中に訪れ得たのも、冬季の雪のなかの生活の厳しさの一端を垣間見ることができたようだった。













合掌造りの家屋は4~5層になっているが居住区は1階部分だけで2階以上は広大な屋根裏といえる。
2階以上の床は細かなスリットがあるスノコ状になっていて、1階にある囲炉裏の煙がまんべんなく
屋根裏から家屋全体を包むようになっている。
囲炉裏の上に吊ってあるのは火天(ひあま)といって立ち上がる火の粉を消し止め火事を防ぎ、また、熱と煙を分散させるもの。



この煙が防虫の役目をして茅葺屋根や木組みの家屋を永く保つ。
そのため、家屋内部はすすのため、真っ黒である。

中央に座っている人はこの家の人。
「冬は寒いが夏は暑いですよぉ」と、おっしゃったのが印象的だった。
山々に囲まれた盆地なので風が通らないのだろう。



屋根の葺き替えは40~50年に一度。(現在は、囲炉裏を使うことが少なくなったため20~30年に一度と短縮されているらしい)
吹き替えは「結(ゆい)」という組織があって村民総出100人~200人のボランティアで基本的には一日で終えてしまうとのことである。



昔は、合掌造りの広大な屋根裏で養蚕が盛んに行われていた。
生糸は明治時代まで日本の重要な輸出品であり、日本の近代化を財政面で支えてきた。
その重要な産業の一翼が半年間は雪に埋もれた地域で黙々と続けられてきたに頭が下がる思いがする。







白川郷は世界遺産に認定されているが、ただ風景が美しいだけでなく厳しい自然を生き抜いてきた日本人の知恵、文化などを
総合したものであって、世界に誇るべきものである。