17 Jun. 2018

私の京都の旅

 川島道子

先日思い立ちまして次男の妻の付き添いで京都の両親の

墓参りをしてきました。この墓参りにはもう一つ目的が

あり、それは納骨堂中央に安置されている仏様の拝観でした。

 

今まで定期的にお参りしていたのですが、その仏様の作者に

気がつかず、京都の名のある仏師、江里家親子二代に渡る

仏像に人間国宝の江里佐代子さん(仏師江里康慧師の妻)の

截金(きりかね)が施されていることがわかり、長年その拝観を

願っていました。

 

両親の墓参を済ませてあらためてその仏様の拝観をしましたが、

高さ4mの寄せ木造りの仏像の衣裳の截金の紋様に胸をうたれ

ました。

 

作者の江里佐代子さんは、女性で最年少で人間国宝となり、大英

博物館で「わざの美」の実演で訪英中、62歳の若さで病で亡く

なられています。

 

京都迎賓館の截金紋様の舞台扉が遺作となりました。

その早い死は惜しみてもなお余りあるものがあります。

 

長女の江里朋子さんも截金師として2011年日本伝統工芸展で

新人賞を受賞され、私の町内にお住まいでお会いするたびに言葉

を交わしています。

 

墓参りの翌日は次男の妻の発案で竜安寺に参りました。

 

NHKのEテレで紹介されている「竜安寺のうた」にそって雨模様の

竜安寺参りは、うたの言葉にそって歩いていますと目の前に石庭や油土塀、

つくばいなど次々と現れ、興味深いものがありました。

 

うたに唄われている石庭

 

同じく油土塀

 

同じく池のみくまりいし

 

同じくつくばい

 

なによりも印象に残ったのは、雨に洗はれたもみじやさくらなどの

新緑の美しさでした。足元のおぼつかない私は彼女の腕を杖とも

柱ともしながらその新緑に見とれていました。

 

 

私の二泊三日の墓参は弟宅での弾む語らいともに終わり、思い出

深い旅になりました。仕事を休み私の付き添いをしてくれた次男の

妻の行き届いた介助と、同じように仕事や行事をキャンセルして

私たちを案内してくれた弟夫婦にも感謝しているところです。

 

あの竜安寺の雨に濡れた新緑はあの「うた」とともに一生忘れないことでしょう。