28 Jan. 2014

「世界でもっとも美しい散歩道」  
                           川島道子
 
皆さんは「世界でもっとも美しい散歩道」と呼ばれて言われている所を
ご存知でしょうか。日本から遠く離れたニュージランドにその場所があります。
ニュージランドは南半球に位置するために、季節は日本と反対になり、
緯度は北海道ぐらいです。最も暖かいのは12月から2月、最も寒いのは
6月から8月になります。
 
 
ニュージランドは北島、南島の二つの島と多数の小さな島々からなり、
多くの地域は温暖な気候に恵まれています。20年近く前に妹夫婦が
歩いた「世界でもっとも美しい散歩道」いわゆる「ミルフォードトレッキング」に
ついて紹介します。
 
 
 
ニュージランドはオーストラリアプレートと太平洋プレートのぶつかり合う
場所にあり、激しいプレート運動によって、世界でもまれな自然が凝縮された
地域になっています。なかでも南島は年間7000ミリの降雨量もあって
独特の景観をつくりだしています。
 
 
ミルフォード・トッラクと言われる「世界でもっとも美しい散歩道」は、氷河に
よって削られた谷間にそって歩き、山岳地帯の一箇所を超える全長53・5km、
4日間の行程です。下記の地図のテアナウからミルフォード・サウンドまでになります。
南島は手つかずの自然が素晴らしく、変化に富んだドラマチックな環境保護のために
トッレキングの1日の入山者が50人に限定されています。
 
 
 
 
妹夫婦はシンガポール経由で南島のクライストチャーチに入り、南下して
ゴールドラッシュに湧いたアロータウンを通り、ニュージランドが世界に誇る
大自然(フィヨルドランド国立公園)への玄関口テアナウ・ダウンズに着きました。
 
 
 
テアナウ・ダウンズから船で2時間の行程でトレッキングの始発点トレイルヘッドに着きます。
 
 
 
 
ミルフオードトラックのあるフィヨルドランド国立公園は世界遺産にもなっています。
トレイルヘッドから足慣らしを兼ねてグレイドハウスに向かいます。
 
 
 
 
グレイドハウスからいよいよミルフオードトレッキングの出発です。
 
 
 
グレイドハウスにはヘリコプターで食料や飲食類が運ばれています。
 
 
 
 
快晴のもとスタートです。
 
 
 
 
まずつり橋をわたりますが、たびたび渡るつり橋はかならず1回に一人と制限されています。
 
 
 
 
 
しばらくは河沿いの道を歩きますが、河は澄み大きな魚が泳いでいます。
 
 
 
 
河沿いの道から森に入っていきますが、1年間に7000mmもの降雨
地帯だけに、全ての樹木はコケに覆われ、密集したジャングルになって
います。
 
 
 
 
シダの林。ミルフオードトラックを象徴する、太古の植生の風景です。
 
 
 
 
シダやコケむした木々の密集地は気温が低いために涼しいジャングルと言われています。
 
 
 
 
開けた場所に出てきました。
 
 
 
 
氷河の侵食によって形成された地形は迫力のあるものになっています。
 
 
 
 
両側は2000m以上の雪の山々が連なっています。
 
 
 
 
ニュージランドの島々は太古から大陸より切り離され孤立したため独特の生態系が
形成されました。とりわけこうもり類、鯨類以外の哺乳類を全く欠いていたことは特筆
すべきことであり、そのために通常なら陸生哺乳類が担うべき場所を鳥類が埋めて
きました。
 
その鳥類も天敵が居ないために羽が退化して飛べない鳥が多くいて、オオムの仲間
のケアはいたるところに出没しています。キーウイはニュージランドの国鳥ですが、
ねずみや猫などの移入動物の影響で個体数が減り、絶滅の危機にあると言われて
います。
 
  
 
 
 
 
 
清楚なマンテンクック・リリー。ニュージランドは大陸から隔離されていたために
固有の花に恵まれています。シダや椰子が積雪地帯にも生育し、低地の原生種の
花には白や黄色が多いと言われています。
 
 
 
 
ミルフオードトラックの行程のピーク、マッキノン・パス(1154m)を
超えます。
 
 
 
 
晴天のマッキノン・パス
 
 
 
 
標高差800mの登山。11曲がりの道をただひたすら登っていきます。
 
 
 
 
山道に咲くマンテンクック・リリーの群落に一息。
 

 
 
 
マッキノン・パスのルートを切り開いたマッキノンの記念碑。この頃から雨になってきます。


 
 
 
記念碑から20分ほどでミルフオードトラックの最高地点、標高1154mに到着。
頂上はあいにくと視界不良。
 
 
 
晴天のマッキノン・パスからの展望。サザンアルプスの山並みです。晴れていれば
この眺めが満喫できるのですが・・・。
 
 
 
下りは再びシダとコケのジャングル。
 
 
 
 
下って 下って行きます。
 
 
 
 
ようやく雨も上がり、休憩地が見えてきました。
 
 
 
 
3泊目の小屋で久しぶりのビールで一息。
 
 
4日目、雨の中完全防備でスタート。今日は22kmの歩き。
 
 
 
 
雨で増水した河
 
 
 
 
氷河が溶けて激流になっています。マッケイ滝。
 
 
 
山道は水流になって水しぶきを上げながらの歩行、時には膝まで
つかりながら歩くこともあるそうです。
 
 
 
 
雨も上がり、滝の傍で休憩。立ち止まるとたちまちブヨの
ようなサンドフライが群がってきます。
 
 
 
 
少しずつ周りの山々の頂が見えてきます。
 
 
 
 
河が開けて遠くにミルフオードサンドの山容も見え始めました。
 
 
 
 
終点まで数百メートル
 
 
 
 
ミルフオードトレッキングの終点、サンドフライポイントに到着。
スタートから55km。
 
 
 
 
サンドフライより船で河を下り、対岸のミルフオードに向かいます。
 
 
 
急峻な崖から落ちる滝の一つ、ボーエンの滝。
 
 
 
 
ミルフオードからヘリコプターでトレッキングコースを見学。
 
 
 
 
ヘリコプターから見える世界で5番目のサザーランド滝。(580m)上はキル湖。
 
 
 
 
ヘリコプターは滝の上に着陸。右はキル湖。
 
 
 
 
歩いてきた道を振り返る。
 
 
 
 
ヘリコプターから眺めたミルフオードサウンド。
 
 
 
 
ミルフオードサウンド、トラック55kmを歩いた証明書授与。
 
 
 
 
証明書
 
 
 
トレッキングのお仲間方
 
 
 
ミルフオードサウンドは世界遺産登録地域テ・ワヒポウナム(マウリ語で翡翠)の一部をなす、
南半球最大のフィヨルド国立公園の中心をなす有名な景勝の地です。
 
 
 
 
ミルフオードサウンドの遊覧船
 
 
 
 
タスマン海から15k内陸まで続いており、1200m以上の断崖絶壁に囲まれて
いるそのしたの海中にはアザラシ、ペンギン、イルカなどが頻繁に出現します。
 
 
 
年間7000ー8000mmもの降水量のあるミルフオードサウンドでは、1年の3分の2は
雨が降り、いったん雨が降ると周りの断崖からいっせいに滝が現れ、中には1000mを越える
滝もあり、 山肌から真下へ勢いよく流れる光景は圧巻で、雨の日を選んで出かける観光客も
いるくらいです。
 
 
 
 
画面中央の山はマイターピーク(司教の帽子)。海面から1692mほぼ垂直に
そびえたち、海面から直接隆起する山としては世界の最高峰と言われ、
ミルフオードサウンドのシンボルとして知られています。
 
 
 
オーストラリア大陸にそって南北に展開するニュージランドは、プレート運動の影響を絶えず受けて
火山や地震の多いいこと、気候が温暖なことなど、環境が日本と共通しています。
ただ南半球に位置しているために気候が反対であることや、距離的に日本から遠いこともあって、
今まで関心が薄かったように思います。
 
マイターピーク              ネットより引用
 
壮大な氷河、美しいフィヨルド、険しい山々、豊かな亜熱帯の森林、花崗岩がむき出しに
なった渓谷などどちらを向いても絵葉書のような自然が広がる世界、私は行ったことが
ありませんが、義弟が克明に記録していたお陰で、このレポートをまとめる過程で知ること
ができました。世界にはまだまだ未知の世界は多くありますが、間接体験でも知ることで
人生は豊かに展開できるのではと実感しました。
 
 
資料は最後の1枚を除き、すべて義弟のアルバム、保存資料から引用しました。
明さん有難うございました。