25 Feb. 2015

「冬の熱海 Part2 起雲閣」 TH

起雲閣は1919年に個人の別荘として建てられ
その後は政財界人等による所有を経て
1947年からは高級旅館として多くの文豪たちに愛されました。

2000年に経営を終了し
現在は熱海市により観光施設として一般公開されています。
敷地3000坪の内部は
順路を一回りするのにたっぷり1時間はかかります。




この「麒麟」の間は建主の出身地金沢の最高級の伝統手法で
壁が群青色に仕上げられていました。



こちらは1932年に増築された洋室「玉姫」の間です。
ドアや窓の西洋建具と日本の伝統的な格天井との組み合わせが特徴です。
床の寄木の模様も素敵です。



隣接して造られたサンルームです。
ステンドグラスの天井にタイルの床は
当時としては大変珍しい組み合わせだったことでしょう。



アールデコ調の天井もランプも大変凝った造りです。




味のある荒削りの梁や建具が特徴の「玉渓」の間。
山小屋風の暖炉にはめ込まれた仏像はアジアの古いものでしょうか。
奥のドアのステンドグラスが素敵でした。




こちらは1929に建てられた洋室で
男性好みにまとめられた「金剛」の間です。
隣接した「ローマ風浴室」は修理中で見学できませんでした。



趣のある西洋風の窓からの庭の眺めです。



こちらは坪内逍遥が愛用していた和室とのこと。


文豪たちが滞在した部屋には
当時の交友を示す写真が飾られていました。
右から谷崎潤一郎、志賀直哉、山本有三。



多分熱海駅と起雲閣との間を
文豪を乗せてこの人力車が往復していたことでしょう。




最初の建主の母の部屋です。
車椅子に配慮して、部屋と畳敷きの廊下はバリヤフリーで
継ぎ目の無い長い材木をふんだんに使った贅沢な造りでした。



庭から見た建物です。
日本建築に取り付けられた、大きなガラス張りの洋風の窓が印象的でした。



手入れが行き届いた芝生や松の木々に囲まれて
熱海の古き良き時代を語る「起雲閣」でした。